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◎ 鰻の種類
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世界では18種類,日本では2種類が有ります。
日本にいるのは主に温帯に生息し体長40〜50cmの普通の鰻と主に熱帯に広く生息し体長が1m以上になるオオウナギ又はカニクイと言われるものです。 |
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◎ 蒲焼の歴史
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鰻は「万葉集」の中にも出てきます。
大伴家持の
石麻呂に
吾物申す 夏痩せに
吉といふものぞ
武奈伎とり食せ
と言う有名なものです。
当時は鰻のことを武奈伎と称していましたが、これは天然鰻の胸の部分が黄色いことからきたのかもしれません。料理方法は丸のまま塩焼きにしていたのではないかと言われています。
現在のようにタレを使って焼く「蒲焼」が出てきたのは元禄の頃でそれ以前は醤油と酒を交互につけて焼いていたようです。 |
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◎ うなぎ古川柳
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鰻を丸で貰ったも困る物
割くことはおいて鰻とつかみ合う
しっかりと握れば鰻指ばかり
夫婦して鰻を食えばおかしがり |
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(うなぎは力が強くヌルヌルして掴みにくく、素人では料理するのも難しい) |
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◎ 栄養
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万葉集の時代からうなぎは体に良いとされ、料理というより滋養強壮の薬食的に食べられていたようです。
タンパク質や、目に良いビタミンAが非常に豊富です。まだビタミン剤が無い頃は視力回復の為、胆をお求めになるお客様が当店でも沢山いらっしゃいました。
又お肌にいいと言われるビタミンE、そして食べると頭が良くなるというDHAも多く含まれています。 |
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◎ 当店の鰻料理の特徴
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関東では鰻は普通、背割り関西では腹割りですが当店では背割りで蒸さずに生からいっきに焼き上げます。
そして蒲焼を京都で作られる赤楽焼の器に盛り付け、これを火にかけ軽く蒸します。
楽焼の器は二重底で底にお湯が入っていて、その蒸気で蒲焼がむれて身も皮もふっくらと成り、口の中でとろけるような食感がご好評を得ております。
使用するうなぎの大きさは、4匹で1kgになるやや小さ目のものを使っています。
この大きさが脂とタレののりが一番いいと考えてのことです。 |
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◎ 産卵場所
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フィリピンの沖だと言われておりますが、まだ厳密な場所の特定は出来ていないようです。
日本の河川で5、6年過ごしたうなぎは秋に川を下り、長い距離を旅して産卵場所に着くと産卵をし、一生を終えます。
そこで孵化したうなぎの稚魚は黒潮に乗ってまた日本に戻ってきます。 |
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◎ 養殖
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現在はシラス(稚魚)を捕って養鰻場で育てて大きくしています。年々捕れる量が大きく変動するので、シラスの値段も高い時は1kg100万円もしたことが有り、白いダイヤと言われました。
最近ようやく、うなぎの完全養殖に三重県に有る水産総合研究センターが世界で初めて成功しました。しかし製品化するにはまだ時間がかかるようです。 |
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